沖縄宝島より新年のご挨拶

ある名月の夜の話

むかしむかし、那覇 久米村大門(くめむら うふじょう)でのことです。


8月15日の夜、月を愛でながら遊んでいる少年たちがいました。
そこでひとりが、
「今日は、サムレー(士族)の師弟が、名月を楽しむために集まってるんだよ。
どうして、君がいるの?」
と発言。

それにたいして、こう言い返しました。
『何言ってるんだよ。君のほうが、身分が低いじゃないか』

そうすると
「学問ができて、サムレーって言えるんだよ。君みたいに学がない人がサムレー気取りって うけるー」
と大爆笑。

それが悔しくて、一晩中泣きはらした少年は、翌日から心を入れ替えて勉強しだしたそうです。

その少年というのは、のちの政治家 蔡温(さいおん)です。
疲弊していた農村の活性化、山林資源の確保、王府の財政を立て直しもおこないました。
蔡温の功績を知らなくても、この蔡温橋を通ったことはあるはず。

その時、蔡温16歳。
今からでも、心を入れ替えたら、間に合うかな。


那覇市安里にある橋。
安里川の改修を提案したことがあって、橋の名前になったそうです。

10+

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする